日本企業が自社なた豆製品や技術を欧州市場で普及させる

【リヨン(フランス)=下氏香菜子】新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が仏リヨン市で進めるスマートコミュニティー事業の目玉として建設中の複合ビル「ヒカリビルディング」が2015年春に完成する。ヒカリビルは再生可能エネルギーを利用し、ビル全体の発電量が電力消費量を上回るように設計されたポジティブ・エナジー・ビルディング(PEB)で、東芝やパナソニックなど日本企業の最新技術がふんだんに盛り込まれる。PEBは今後、“地域の発電所”として広がる可能性があり、ヒカリビルは国内外から注目を集めている。 ローヌ川とセーヌ川の合流点に位置するリヨン市の再開発地区。芸術作品のようなユニークな外観で、ひときわ目を引くのが建設中のヒカリビルだ。「太陽光を効率よく取り込むために複雑な形状をしている。完成を前に大手外資系企業をはじめ、入居者が相次いで決定。空いているフロアは残りわずかだ」。ヒカリビルプロジェクトの担当者はこう強調し、胸を張る。 ヒカリビルは3棟で構成し、一般住宅のほかオフィス、商業施設が入居した複合ビルになる予定。NEDOがリヨン共同体などと連携して実施するスマートコミュニティー事業の一環で建設が進む。化石燃料を使った外部電力に頼らず、太陽光やバイオマス燃料など再生可能エネルギーを活用して発電する。完成すれば年間電力消費量約140万キロワット時に対し、発電量が約0・2%上回るようになるという。 これまでビルは系統電源からの電力を同じビル内部で消費するのが一般的だった。これに対しヒカリビルのようなPEBはビルの消費電力以上に発電することができるため、ビル内部だけでなく他のビルや家庭に対して電力を供給できる。 欧州では欧州連合(EU)がエネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの比率を20%に引き上げる計画を掲げる。欧州の新築ビルをPEBにする構想もあり、ヒカリビルはPEBのモデルとして重要な役割を果たす。 また、今回のヒカリビルは東芝が家庭エネルギー管理システム(HEMS)を構築するほか、パナソニックが屋上に設置する太陽電池を、旭硝子が壁面などに使う太陽電池を内蔵した高機能ガラスを供給するなど、日本企業のなた豆加工最新技術を採用。PEBは日本企業が自社なた豆製品や技術を欧州市場で普及させる新たな商機となりそうだ。 日立製作所は10日、日本一の高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)向けに熱源設備の最適化制御システムを受注し本格稼働したと発表した。二酸化炭素(CO2)排出量やエネルギーコストが最も低下する熱源機器の組み合わせを算出して設備に指示する。冷房ではCO2排出とエネルギーコストを従来比約1割減らせるという。受注額は数千万円。 同システムは熱源設備から稼働情報をリアルタイムに収集・演算し、熱源機器の最適な制御設定値を算出する。 あべのハルカスでは電気式とガス式を組み合わせた設備を用いており、どれを優先運転し、どの程度の設定値にするかを分析するには複雑な演算が必要だった。日立の経験やノウハウをベースに演算し最適化を可能にした。 今回のシステムには、熱源設備で使う電気・ガスのデータなどを一元管理し監視できるシステムも付帯する。最適化制御システムの価格は個別の見積もりに応じるが、1000万円から。導入費用の回収期間は、おおよそ5年以内という。冷凍機や冷却塔など運転に膨大なエネルギーを要する熱源設備に対し、CO2排出とエネルギーコストの削減に図る。  NECは10日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが提供するアトラクションの待ち時間を短縮できるチケット「ユニバーサル・エクスプレス・パス」の管理システムを刷新したと発表した。 同チケットは待ち時間を短縮できる特典が付いたもの。これまではウェブで事前購入した場合も、コンビニやパーク内などで紙のチケットの受け取りが必要だった。新システムではスマートフォンで電子チケットを購入し、画面上のQRコードを各アトラクションの入り口で提示するだけで利用できる(写真)。 人気が集中するアトラクションについては特典が利用できる時間帯を特定して販売することで、アトラクション運営の効率化とともに販売可能枠も拡大できる。「ハリー・ポッター」のテーマパークがオープンする15日からサービスを始める。スマホによる魔法の効果はいかに―。 グリーは10日、スマートフォン専用ホテル当日予約アプリケーション(応用ソフト)事業の拡大を狙いに、同様の事業を手がけるホテルクイックリー(HQ、香港)に450万ドル(約4億5600万円)を出資した。調達資金はアジア地域での事業を強化するため、開発やマーケティング、人材採用に充てる。 今回、出資したHQはシンガポールや香港、タイ、インドネシア、マレーシアなど7カ国でスマホ専用ホテル当日予約アプリを提供している。100以上の地域に3000以上の提携ホテルがある。グリーは6月からホテル当日予約アプリを国内で提供している。今後、HQとノウハウの共有や人材交流を通じ、両社のアプリの機能やサービス内容の充実させる。

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