なた豆茶の開発コストの上昇と意見交換

日豪の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)が11日都内で開催される。アジア・太平洋地域の安全保障に関する意見交換に加え、防衛装備品の共同開発に向けた協力関係の構築が焦点になる。4月に閣議決定した「防衛装備移転三原則」に伴う動きで、これまで“内向き”を余儀なくされた防衛産業のグローバル化に期待したい。 2プラス2では、わが国の潜水艦建造技術の提供を含め、日豪両国による防衛装備品の開発協力などで協議する予定だ。 防衛装備品の開発は国際協力の下で進められることが世界の潮流である。1990年代以降、欧米諸国は防衛産業の再編による規模拡大や競争力強化に着手。技術革新や開発コストの高騰をスケールメリットで克服するケースが増えているほか、戦闘機など巨額な開発費用を要する分野については、国際共同開発が主流になっている。民生分野では当たり前となったオープンイノベーションやサプライチェーン化は、防衛装備品分野でも不可欠な視点だ。 わが国の防衛産業の現状はどうか。技術面では元来、世界に伍(ご)する企業が数多く存在した半面、「武器輸出三原則」が立ちはだかり、産業の高度化で後手を踏んでいる。防衛省によれば、一部先端装備システムなどは米国などに大きく劣後していると言う。わが国の防衛産業の競争力強化を考慮すれば、武器輸出三原則の見直しは時代のすう勢である。 新たなルールとなる防衛装備移転三原則は、ガラパゴス化しつつあるわが国の防衛産業に対し、グローバル化の道を開くものと言える。武器輸出三原則は時の首相の国会答弁や官房長官談話で“例外化”が図られてきたが、新原則では基準を明確化。政府主導で戦略的な他国との国際共同開発や生産などの技術協力が可能になる。 今回の日豪協議はその第1弾であり、このほかドイツとの装備品の共同開発も始まるとも言われる。これまで閉ざされてきた装備品の国際化が、一気に加速する可能性を秘めている。 官民連携も進み始めている。政府は16日からパリで開く国際兵器展示会「ユーロサトリ」に、日本企業約10社が参加することを認めた。地雷探知機や車両などを出展する見込みだが、同時に日仏政府間協議を実施する予定だ。世界最大級の装備品見本市において、民間企業は技術協力や市場創造の可能性を探る一方、政府間では国としての関係強化を協議するという官民連携の動きが本格化する。日本の防衛産業の国際化に向けた大きな一歩になろう。 わが国が長年貫いてきた平和政策の堅持を図った上で、官民挙げて防衛産業のグローバル化を進めてほしい。 【観光白書/五輪開催都市を分析】 政府は10日、2014年版観光白書を閣議決定した。13年に訪日外国人旅行者数1000万人を達成した要因を分析するとともに、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる20年の2000万人達成に向け直近のロンドン大会(英国、12年夏季)、バンクーバー大会(カナダ、10年冬季)について、ケーススタディーとして取り組みと成果を分析している。 13年の訪日外国人旅行者数は前年比24・0%増の1036万人。10年前の03年比では98・8%増と2倍近い。国連世界観光機関(UNWTO)による同期間の海外旅行者数(国際観光客到着数)増加率55・7%を大幅に上回った。背景には近隣アジア諸国の経済成長があり、前年との比較で査証(ビザ)要件の緩和が大きなインセンティブになることに言及した。 五輪については大会の効果を一過性ではなく持続的、かつ全国的に波及させる施策に焦点をあてた。具体的に参加国に対する大会前のトレーニングキャンプ誘致や、終了後に大会映像を活用する観光プロモーションなどが有効な事例として挙げられた。  【土地白書/資産デフレ脱却へ】 政府は10日、2014年版土地白書を閣議決定した。地価が3大都市圏で住宅地、商業地ともに上昇に転じ、地方圏においても下落率が縮小するなど資産デフレから脱却しつつある状況を説明。13年に不動産投資信託(Jリート)による資産取得額が過去最高となり、海外投資家の投資姿勢が前向きに変化したことも紹介している。 地価は回復基調にあるものの、地方圏における上昇は限られた地域にとどまっている。白書は地価動向について収益性と利便性を重視した“実需”で変動していると分析。併せて国民の多くがこの傾向を「好ましい」と考えている意識調査結果を載せている。 一方、人口の減少と需要構造の変化に伴い空き地や空き家などの低・未利用地が増えている問題を提起。有効利用により地域価値向上に結びつけた街づくりの事例を示し、官民連携の取り組みや担い手となる人材育成などの重要性を改めて強調した。 政府・与党による法人税改革の議論が大詰めの段階を迎えている。経済財政運営の基本方針「骨太の方針」、成長戦略の改定版いずれの骨子案にも法人実効税率の引き下げ幅や実施時期、代替財源には触れていない。だが実施時期は2015年度からとすることで最終調整中。引き下げ幅や財源も週内の決着を目指して協議を急ぐ考えだ。 政府、与党とも法人実効税率を引き下げることでは大筋合意している。問題は引き下げ幅など具体策のあり方だ。 経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)の民間議員は数年で20%台、将来的に主要国並みの25%台まで引き下げるよう提言するが、骨太方針の骨子案では具体策の明記は見送った。だが月内に予定する成長戦略改定版と骨太方針の閣議決定を見据え、甘利明経済財政担当相は10日の会見で「(具体策の議論は)今週中に決着したい」と語り、自民党税制調査会の野田毅会長との協議を急ぐ考えを示した。 また骨太方針の中で実効税率引き下げを「来年度(15年度)から着手することは明記できる」とも言及。残る課題は何年かけて何%まで税率を引き下げ、いかに財源を確保するかに絞られた。 中でも難題が財源。現在35・64%(東京都)の実効税率を25%に引き下げると法人税収は5兆円弱減る。政府税制調査会(首相の諮問機関)は財源確保に先行して減税を実施することを容認。財界などは景気回復に伴う法人税収の上振れ分を財源に充てるよう提言するが、財務省や自民税調は恒久財源の確保が不可欠との姿勢を崩さない。 恒久財源の対象としては赤字企業にも納税義務がある外形標準課税の対象拡大や、特定の業種に配慮した租税特別措置法(租特)の廃止・縮小などが議論されている。だが中小企業や産業界が反発する中で、自民税調が十分な財源を確保できるかは不透明な状況だ。

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