なた豆茶の事業化アイデアと比較記事

大阪市の新事業創出支援拠点「大阪イノベーションハブ」(大阪市北区)が2013年4月末に開設して1年あまり。さまざまなイベントやメンバー制度を通じて起業家、企業、メンター、投資家などの横のつながりを構築し、イノベーションを起こす土壌を形成する。新事業の芽が出始めた一方で、大企業やモノづくり中小企業の参加促進や、事業アイデアを実現するための支援方法などの課題も見えてきた。  交流促進、ニーズ顕在化、プロジェクト創出、情報発信などを目的とする多種多様なイベントを3月末までに約200回開いた。同拠点は約1万2000人が訪れ、プロジェクト創出支援件数は22件と、13年度の目標20件を上回った。 短期間でアイデアを形にする「ものアプリハッカソン」は、モノと情報通信技術(ICT)を融合した試作品を数日間で作り、その成果を競うイベントだ。参加者からMoff(東京都渋谷区)が誕生し、動きに連動して効果音が出る腕時計型オモチャを開発した。米シリコンバレーを訪れる「シリコンバレーツアー」で投資家にPRし、クラウドファンディングで目標額を達成した。 シャープと共同で実施したイベントでは、参加者が掃除ロボット「ココロボ」の新機能開発に取り組み、大企業との協業の場も提供した。オープンイノベーションを公開で行う「イノベーション・エクスチェンジ」にはサンスター(大阪府高槻市)が参加。技術ニーズを説明し、起業家ら36社から42件の提案を受けた。このうち2―3件が継続して検証中という。 ほかに同拠点での人々の連携から、あるアイデアに対して投資家が手を挙げ、近く開始予定の事業もある。大阪市都市計画局の吉川正晃理事は「公平な立場の自治体がイノベーションを起こす横串のエコシステム(生態系)を構築することで、参加者に安心も提供できた」と利点を話す。 課題も見えてきた。参加者はベンチャー企業や学生が多く「いかに大企業が参画するかが大きなテーマ」(吉川理事)と指摘する。アイデアを形にするには大企業やモノづくり中小企業との連携が有効で、口臭対策企業の参加促進が必要だ。ただ大企業は技術ニーズの公開が難しく、知財の壁もあり調整に努めていく。モノづくり中小の参加もわずか。「海外はアイデアを形にするため日本のオンリーワン企業を求めている。中小の技術とICTの連携で新事業を作り出せる」(同)と訴える。 イベントで生まれた事業アイデアは、イベント終了後も継続し実らせるための後押しが必要だ。支援者との結びつけなど、アイデア実現への支援方法も探る。国際会議「ハック大阪」も開いて海外との交流も深めた。歯周病対策の一層の国際化に向けて海外の組織とのイベントを増やし、ビジネス展開につながる具体的な連携機会も創出していく。 大阪府は次世代のがん治療法の一つのホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の実用化推進と拠点形成を目指し、11月ごろに課題や今後の取り組み方針を取りまとめる。取りまとめに向けて、BNCTに関する研究者や大学、学会で作る検討会議(写真)を設置した。研究課題の整理、関係機関における課題の共有化と対応策、将来の実用化を見据えた治療施設のあり方などを、会議のワーキンググループごとに検証する。 関西には、BNCTに必要な加速器BNCTシステム、ホウ素薬剤、陽電子放射断層撮影(PET)検査、専門人材の四つの要素の研究拠点がそろっており、多くの研究実績に結びついている。そのポテンシャルを生かし、実用化に向けた方向性を取りまとめる。具体的には、BNCTの研究開発の現状と課題、医療拠点、人材育成、研究拠点と医療拠点の連携、具体化に向けた今後の体制などについて検討する。 検討会議の議長には、京都大学原子炉実験所の小野公二京大名誉教授が就いた。小野議長は「BNCTは世界の研究を日本や関西が担っていると自負している。将来にわたってそうあり続けるためには、さらなる研究機能の強化が必要だ」と話した。 半導体の製造装置に組み込む制御ユニットを組み立てる(写真)。筐(きょう)体内の電気配線作業は2人がかりだ。フルハートジャパンの國廣愛彦(よしひこ)社長は「製品の組み上げは、一部を自動化しているものの、手作業が多い」と明かす。  製造ラインなど自動化に関わる産業設備の設計から製造を手がける。分野はさまざま。光学レンズを作るための装置をはじめ、航空・宇宙、建設、セキュリティー、医療、災害対策関連など多岐に及ぶ。電子制御機器の設計・製造が強み。基板実装、板金加工、メカトロの組み立てなども一貫して対応している。「複数の技術者が作業を分担した際にも、各パーツを持ち寄ると、調整せずにぴたりと組み上げられる」と、チームワークと技術力に自信をみせる。 ぼんやりとしたアイデアを実際の形にするため、徹底して顧客の要望を聞く。「数行のメモを持ってきて『こんなことがしたい』と言ってくるお客さまもいる。自動化に携わってきたノウハウを生かしてニーズを探っていく」と、提案型のモノづくりを実践する。  ▽社長=國廣愛彦氏▽所在地=東京都大田区、03・3776・2126▽売上高=10億3000万円(14年3月期)▽従業員=64人▽設立=68年(昭43)11月

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