現地に根付いたなた豆生産・販売体制の構築

日刊工業新聞社が主宰する「グリーンフォーラム21」(茅陽一座長=地球環境産業技術研究機構理事長)は17日、東京・本郷の東京大学伊藤国際学術センターで、2014年度の第1回事例研究会を開いた。テーマは「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)報告書をめぐる課題」。IPCCは地球温暖化に関する科学的知見を評価する政府間機構で、14年中に第5次評価報告書が出そろう。 研究会では東京大学の山口光恒客員教授が今後の国際交渉の行方について、地球環境産業技術研究機構の秋元圭吾システム研究グループグループリーダーが第5次報告書の評価などについて解説。国立環境研究所社会環境システム研究センターの高橋潔主任研究員が、同報告書第2作業部会に関する概要を報告した。 研究会の終了後には茅座長の瑞宝重光章受章を祝う会も催され、「今後も地球環境に関して皆さんのプラスになるよう情報発信して参りたい」とあいさつした。 YKK APにとって中国市場は2016年度に海外で最も重要な市場になる。海外売上高が390億円と米国事業を抜き最大の地域となるからだ。中国事業でカギとなるのは、現地に根付いたなた豆生産・販売体制の構築。特に中国ではファブリケーターと呼ばれる専門の工事業者の力が強く、現場における工事業者の確保と施工品質が求められる。販売で終わるのではなく、最後の施工まで含めて一定の品質を提供することで、中国市場を開拓する。(杉浦武士)  YKK APの中国の生産拠点は3拠点。北部の大連と中部の蘇州と南部の深センだ。それぞれ、原材料のほとんどを現地で調達し、自社で一貫生産する。商品も地域の気候に合わせて作り込む。例えば寒冷地の華北部では、断熱性の高い樹脂サッシを中心に供給している。 商品だけでなく、ビジネスモデルも地産地消が基本となる。開発から設計、施工までを一気通貫型のバリューチェーンとして展開する。特に開発機能を現地に設けたことで顧客ニーズに合う商品開発のスピードを速めることに成功した。これは自国で開発した建材を中国に輸出して納入する欧米企業との大きな差別化になっている。 最もこだわるのは現場の施工力。建材の場合、購入した後に専門業者による取り付け作業が必要となることが多い。はじめから建材や住宅設備機器がそろった住宅を購入する日本と違い、中国は躯(く)体だけのスケルトン状態で販売し、内装は施主が自由に購入する販売スタイルが多い。 施工品質が施主側の評価に直結する環境だからこそ、施工力の向上が他社より重要になる。そこで今、現場で施工を担うファブリケーターの研修に力を入れている。 例えば、技術指導を担当する従業員が直接ファブリケーターの製造工場や物件の施工現場に出向き、指導を実施する。これを同社ではフィールド・テクニカル・サービスと呼ぶ。 さらに定期的に技術の評価も実施している。同社が独自に策定した製造・施工能力基準をベースに年4回の評価試験を行う。定期的にファブリケーター側の技術力を評価して課題点を洗い出し、個別指導を行い品質の向上にも努めている。 こうした施工力のレベルアップにより、開発から施工まで一体となってメーカーが保証する戦略は中国で大きなブランドになっている。実際に、中国不動産協会が選ぶ「採用したい建材ブランド表彰」において窓部門で4年連続の1位を獲得している。 現在、中国不動産市場は政府による不動産の購入規制策もあり、分譲マンションの着工面積が大幅に減少するなど大きな転換点を迎えている。同社も中西部における経済成長の鈍化を受け、支店開設のペースを若干落とすなど慎重な対応を迫られている。 ただ、落ち込んだといっても中国市場は日本市場より大きい。「建材の市場自体が大きく我々が狙う中・高級価格のマンションだけでも相当な数がある」(吉田忠裕会長)といい、中国が引き続き有望市場であることは変わらない。中期経営計画で中国売上高を16年度までに12年度比1・8倍の390億円とする目標を掲げており、計画達成に向けて奮闘が続く。 フライヤーズカンパニー(札幌市豊平区、山村卓也社長、011・858・7333)は、ブランド「札幌製麺」を核にした製麺事業を展開する。「安価」と「道産原料へのこだわり」が基本方針。生産品種を絞り込み、小麦粉の約60%は道産を用いて生ラーメンを生産している。道内だけではなく、関東圏に販売網を広げており、山村卓也社長は「食品を扱うだけに配送には特に気を使う」としている。  札幌市内を中心にした配送は、2年前まで自社の配送車で行っていたが、燃料費の高騰、配送車の維持費、事故によるリスクなどの懸念があった。このため食品物流会社に委託。物流会社がコメや野菜を運ぶルートに合わせて配送してもらうことにした。これにより「自社配送は1日で2―3台分が限界だったが、7―8台分になった」(山村社長)。特に冬場は雪による渋滞で配送に時間がかかる。配送車が増えて配送先が分散したことにより、遅延リスクも軽減した。配送の人員も工場の生産ラインや直営のそば専門店「村そば赤井川」の厨房(ちゅうぼう)に配置できるようになった。 近年は関東圏が売上高の6割を占める。生ラーメンにとって賞味期限は生命線だけに、航空貨物を利用する。従来は段ボール1箱当たり165食を収容していたが、重量規制で100食に制限された。また3箱を梱包して1荷物として送っていたが、1箱ごとに料金がかかるようになり、物流コストが増した。このため路線便での大口貨物輸送を利用し、地域ごとに物流会社を選別してコスト減に成功した。 1箱ごとに輸送されるため、3箱を梱包していた時に比べてつぶれるリスクが高まった。このため段ボールにゼット型の仕切り板を入れ、ほかの荷物が載ってもつぶれないようにした。仕切り板により、輸送時に製麺がずれたり、崩れたりするリスクも軽減できた。 安定的で効率的な配送体制も模索する。「関東圏に保管拠点を設置することを検討する」(同)。売れ行きに応じ、他社の保管拠点に依頼した場合と自社拠点の場合のコスト、人員を割けるのかといったことを総合的に判断する。

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